エグゼクティブ・サマリー

当連結会計年度における我が国経済は、円安の継続や物価上昇の影響による景気の下振れ懸念があったものの、経済社会活動の正常化が進んだことなどから、緩やかに回復しました。海外においては、国際情勢に起因する原材料および資源価格高騰の影響による世界的なインフレの継続や、政策的な金利上昇などにより、経済は減速傾向にあり、先行きは不透明な状況となっております。

設備工事業界におきましては、資機材価格の高騰、納期の長期化及び労働力不足が続く中、データセンター・EVを中心としたデジタル関連や脱炭素を見据えた設備投資は引き続き堅調に推移しました。

このような状況のもと、当社グループは、ESG経営を軸としたマテリアリティ(重要課題)の実現、脱炭素化に向けた設備投資の取り込みや好調な分野へのリソースの傾注などによる物量の確保、集中購買の拡大や計画発注等によるコストダウン及び資機材価格上昇分の売値への転嫁による利益の確保、海外事業の各拠点の状況に応じた事業構造の改革、生産性向上に向けた業務改善の徹底による働き方改革の推進、IT関連や研究開発等への積極的な投資、人財の確保と育成を目的とした人的資本への投資等を重点課題として、事業環境の変化に柔軟に対応しながら引き続き競争力の強化に向けて取り組んでまいりました。

当連結会計年度の業績につきましては、受注高1,074億円(前期比11.8%増)、売上高1,036億円(前期比17.6%増)、営業利益78億79百万円(前期比13.8%増)、経常利益81億29百万円(前期比15.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、54億13百万円(前期比19.3%増)となり、それぞれ過去最高を更新しました。

経営成績の推移

受注高

(百万円)

受注高の推移を表した棒グラフ
年度 1Q 2Q 3Q 通期
2023 26,852 62,638 81,547 107,453
2022 22,972 55,373 76,029 96,095

売上高

(百万円)

売上高の推移を表した棒グラフ
年度 1Q 2Q 3Q 通期
2023 19,554 44,491 70,267 103,649
2022 15,539 36,868 58,066 88,109

営業利益

(百万円)

営業利益の推移を表した棒グラフ
年度 1Q 2Q 3Q 通期
2023 444 1,763 3,417 7,879
2022 297 1,542 2,338 6,926

親会社株主に帰属する
当期純利益

(百万円)

当期純利益の推移を表した棒グラフ
年度 1Q 2Q 3Q 通期
2023 351 1,152 2,292 5,413
2022 176 961 1,399 4,536